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時差ボケの仕組みと時差ボケ対策アプリ体験記

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時差ボケ対策サービスJetlag Roosterを使ってみた

こんにちは、Shantiです。2016の1月、ヨーロッパ→インド→ヨーロッパの約4ヶ月の海外生活から戻ってきたら、日本で時差ボケが2ヶ月くらい治らなくて、昼夜逆転に近い生活が続いていました。昼間に無理に起きていても中途半端に眠くて体が起きていない感じで、非常に辛かったです…。

そこで、先般ヨーロッパに行った際に、時差ボケ対策で有名な「Jetlag Rooster」という無料WEBサービス(Andoroidアプリもあります)を使ってみたら、なかなか良い感触を得ましたので、時差ボケのメカニズムと、私の体験について書いてみたいと思います。長い記事なので、面倒な方は「まとめ」からどうぞ。

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時差ボケとは

時差ボケは、体内時計と、渡航先の生活時間とが合わなくなり、心身に不調を生じること、と一般に考えられています。 しかし、「体内時計」と一言で言っても、睡眠リズム、ホルモン分泌リズム、消化器リズムなどの多種類のリズムがありますが、一般には主に「睡眠リズムの乱れ」を意味するようです。このページでも便宜的にこの定義を使います。

時差ボケの定義やサイエンスについては、ナショナルジオグラフィックのこの記事が分かりやすいです。

時差ボケからの回復が難しくなる条件

一般に時差ボケは、時間が戻る(日本からだと、西方向、ヨーロッパ方面)より、時間が進む(日本からだと、東方向、アメリカ方面・ヨーロッパからの帰国時)の方がきついと言われています。これについては個人的にも同意できます。以前に、日本にヨーロッパからのゲストを迎える仕事をしていたことがあるのですが、ヨーロッパの人たちは軒並みしんどそうでした。私も日本帰国時にツラい思いをすることが多いです。

従来の時差ボケ対策と、Jetlag Roosterの違い

時差ボケについて、「渡航前日に寝ないようにして機内で調整する」「睡眠薬を使う」などの手段を使う人が多いと思うのですが、この方法は体に優しくないハードランディングとなります。しかも下手をすると、どんどん昼夜逆転に傾いて言ったり、だらだら時差ボケ状態が続いてしまう可能性も。

時差ボケは「1日1時間程度のペースで渡航先の時間に合わせていく」「睡眠リズムを司るホルモン、メラトニンを摂取する」「渡航先の時間に合わせて光を浴びる」ことで、ソフトランディングさせることができます。

いわば、睡眠リズムの調整プログラムを作れば良いわけですが、このプログラムを作るには細かい知識が必要となります。 そこで、簡単にプログラムを自動作成してくれる「Jetlag Rooster」が活躍してくれるのです。

時差ボケ対策サービスJetlag Rooseterの使い方

PC、アプリもありますが、ここではJet Rag LooseterにAndoroidからアクセスした場合のWEBサイトの画面で説明していきます。

Jetlag Rooster:西向き(日本からヨーロッパ、アメリカから帰国時)の場合

試しに、お盆休みに成田ーローマ(アリタリア航空の直行便の時刻を使用)に行くケースを想定してみました。 Flyteamの時刻表だとこんな感じ。 成田 東京 フィウミチーノ ローマ 時刻表

jetlagrooster.comにアクセスし、出発都市名、出発日、出発時刻、最終到着地(都市名)、到着日、時間を入力します。睡眠時間の調整を始めるタイミングは仮に4日前としました。

Jetlag Rooster01

「Get Jetlag plan」ボタンをクリックすると、プランが完成。「昼間にしっかり起きることができ、夜よく眠れるまでプランに従います。もしプランに不都合があれば、オプションを試しましょう。」とあります。今回のプラン(寝る時間を遅くしていくパターン)では「メラトニンはこのプランに適していません。」と出てきました。

表は横軸の上側に東京の時間、下側にローマの時間が刻まれています。1日1時間ずつ就寝時間がズレていくイメージです。

Jetlag Rooster02

光を浴びる時間と理想的な睡眠時間がプランされています。

Jetlag Rooster03

最後のページには、「ガイドライン」が表示されています。

簡単に訳すと、「光を浴びるとは、できるだけ光のある場所にいるようにすることを意味します。曇りの日でも屋外で日光を浴びる、または明るい窓辺で過ごすようにします。屋外が暗い場合には、人工の強い光を浴びます。できれば、ポータブルライトボックスの光が望ましいでしょう。断続的に光を浴びるのも効果がありますが、なるべく長く光を浴びるようにします。」となります。

また、「旅の疲れを軽減する方法」として、「フライト中はお茶・コーヒー・アルコールよりも水をたくさん飲む、フルーツを食べる」「到着後はお茶・コーヒー・アルコールよりも水をたくさん飲む、シャワーを浴びる、必要であれば20分ほどの仮眠をとる」という提案も書かれています。

Jetlag Rooster04

「More Options」について

このプランに不都合がある場合は、「More Options」を指定し、新しいプランを出してみます。

Jetlag Rooster05

「in the fastest direction」(時差の少ない方へ)をタップ/クリックすると、「earlier(advancing)」(=時間を戻す方向)か、「later(dalaying)」(=時間を進める方向)へシフトするかが選べます。通常は体内時計を進めていく、戻していく、どちらか時差の少ない方、早く調整できる方へシフトするようになっていますが、自分の好みの方向へ調整することができるというオプションです。

また、「immediately」をタップ/クリックすると、「gradually」(徐々に)と「manually」(自分の判断で)という選択肢が現れます。graduallyでは、よりゆっくりと時差ボケを解消するプランが提案され、manuallyを選ぶと、睡眠時間に関する指示は表示されず、光を浴びる時間と避ける時間だけが提案されます。

Jetlag Rooster:東向き(日本からアメリカ、ヨーロッパから帰国時)の場合

フィウミチーノ ローマ 成田 東京 時刻表

時間が戻る時はメラトニンを使うプランが出てきます。(使わないプランも可能です。)就寝時間を23時ー7時に設定してみたのですが、それだと1日目は指定通りの時間にメラトニンを摂取できないので、メラトニン摂取後に寝るように適当に微調整するのが良いかもしれません。

Jetlag Rooster06

Jetlag Rooster07

時差ボケ対策サービスJetlag Roosterを使ってみた感想

2017年6月にスイスを訪問した際に、Jetlag Roosterを使ってみました。

出発前にプランを使ってみた

向こうで初日から良いリズムで過ごしたいので、5日前から徐々に現地時間に合わせるプランに。 欧州は日本の7~8時間前のタイムゾーンなので、当然、夜遅くまで起きておくことになります。眠い!!

しかし、けっこうすぐに慣れてきて、出発前日は朝4時くらいに就寝、2~3時間寝てからチェックイン。12時間フライトの飛行機の中でまた4~5時間就寝。もう現地対応しているし、起きていないととか寝ないと、というプレッシャーを感じない心理的負担が軽いのが良いです。

そして到着当日、おお、なんだか快適に動ける!というはっきりした実感が。夜もよく眠れ、次の日も程よい時間に起きられました。滞在中は少しお昼寝した日もありましたが、通常は4日くらいはかかっていた現地適応がかなり短縮された感じです。

欧州から帰国後に使ってみた

このときの欧州滞在は1週間。現地では帰国対応をスタートせず、帰国後に使ってみました。

機内ではあまり眠れず、当然、帰国当日はすごく眠かったです。2日目、やはり眠いのでかなり頑張って起きている感じ、昼間というか、一日中集中力がありません。3日目になって、幾分マシな感じになってきました。

朝起きてもすぐに光を浴びないのがソフトランディングに一役買っている感じです。また、光を浴びる時間が意外に重要なのだと感じます。

自主的に夜8時以降はPCやスマホを見るのをやめました。光が体に強く影響していることを意識するようになり、健康的な睡眠を心がけるようになったのは良い効果かもしれません。メラトニンはよく効いてくれて、よく眠れました。4日目以降は、むしろ普段より体調がいいかもという感じすらしました。5日目でメラトニンをやめましたが、だいたい7日程度で普段通りの生活ができるようになりました。

Jetlag Roosterを使ってみた感想

人間の体内時計がある限り時差ボケがなくなることはありません。日本で時差ボケに備えて就寝時間を遅くしたら、日本では昼間眠い。言うなれば時差ボケを前借りするようなものだと思いました。

ただ、このプログラムに沿って行動することで、時差ボケのソフトランディングが可能になるようです。次の日から急に8時間前の世界へ行くよりは、1日1時間半の調整で5日前から備えておく方がやはり体が楽な感じがしました。

ただし、これが日本人のホリデーの感覚にふさわしいかには疑問もあります。普通にお勤めの方で、フレックス勤務のない方にはプログラムに従うのが難しいのではないかと思います。

反面、日本で時差ボケに備えておくと、短い休暇でも存分に海外生活を楽しめるので、使いようによっては休暇の短いお勤めの方の味方にもなりそうです。

私が国際線長時間フライトで心掛けていること

私は国際線だと8~12時間くらいの長時間フライトに乗ることが多いです。 エコノミークラスではちゃんと寝られるのはそのうち4〜5時間くらいかな、という印象です。

フライト中は水をよく飲んで、フライト前半はアルコールを飲むことも。眠れるまではコーヒーや紅茶は断り、水分は多目にとります。後半、スナックが出てからはコーヒー、紅茶を楽しむこともあります。

映画はあまり見ないのですが、どうしても見るときはブルーライトカットグラスをかけています。

Jetlag Roosterと合わせて使いたい時差ボケ対策・安眠グッズ

メラトニン

メラトニンは日本では入手しにくいです。海外通販のiHerbなどで入手できます。日本の税関規制により、1回の注文につき、1ボトルまでしか購入できませんので、注意してください。

iHerbに関する説明、初回クーポンなどを下記のサイトで配信しています。

アイマスク

光を浴びないためにはまずアイマスクをつけると良いでしょう。機内でも使えます。

ブルーライトカットメガネ

PC用メガネで有名になったJINSのメガネをご紹介します。私も長年愛用しています。

ワールドウォッチ

私が愛用しているのはBaby Gです。 男性向けのG-Shockのワールドタイム対応のものはAmazon楽天市場Yahooショッピングで検索してみてください。

私は、飛行機に乗った時点で到着地の現地時間に時刻を合わせるので、電波時計タイプではなく、自分で合わせるタイプを使っています。

ライトボックス

光を浴びるグッズです。

そしてなんとこれは、イヤホンタイプの光刺激装置。耳から強い光を浴びます。当直勤務などがある不規則な睡眠生活を送っている方にも効果的だそうです。

まとめ:Jetlag Roosterは時差ボケ対策にいいかも

  • 時差ボケは体内時計と渡航先の生活時間が合わないことで不調をきたす現象。もっとも影響が大きいのが睡眠リズム
  • 一般に時差ボケは、時間が戻る(日本からだと、西方向、ヨーロッパ方面)より、時間が進む(日本からだと、東方向、アメリカ方面・ヨーロッパからの帰国時)の方がきついと言われている
  • Jetlag Rooster(Andoroidアプリ)は1日1時間程度のペースで渡航先の時間に合わせていくプログラムを作ってくれる
  • プログラム通りに「渡航先の時間に合わせて光を浴びる」「渡航先の時間に合わせて光を避ける」「睡眠リズムを司るホルモン、メラトニンを摂取する」体内時計調整のソフトランディングを狙う
  • 筆者はヨーロッパ渡航時に使ってみたが好感触だった。
  • 日本で時差ボケに備えておくと、短い休暇でも存分に海外生活を楽しめる
  • お勤めの人は、プラン通りの時間に眠て起きる生活は難しいかもしれない
  • 時差ボケ対策グッズと組み合わせれば、より効果的である

他にも海外旅行に役立つ記事を書いています!

もう1記事読んでいきませんか?ハイペースで海外へ出かけているスマートトラベラーである私のおすすめを色々と書いています。


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