注意:2020年3月3日にCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)の状況に関連し、インド外務省から以下のアナウンスが出ています。
- 日本・韓国パスポートのビザオンアライバル・eビザの発給→一時停止
- 日本・韓国・イラン・イタリア パスポートで、2020年3月3日以前に取得・未使用のeビザ・及び通常ビザ→一時停止
- 2020年2月1日以降に中国、イラン、イタリア、韓国、日本に旅行した人のビザ→一時停止
- インド国外大使館・領事館による観光ビザ他のビザ発給→継続中
- 現在インドに滞在中の人のビザは失効しない。ただし、インド出国後、新規ビザを取得しなおす必要あり
通常ビザには就労ビザなどの長期滞在ビザも含まれます。長期滞在者のインド国外への出張・里帰りなどは計画的に行う必要がありそうです。
インド旅行のご予定のある方は、在東京インド大使館WEBサイトや公式Twitterなどの公的な情報源から情報収集し、デマには注意してください。
インド国外領事館・大使館でのビザ発給は継続中ではあるものの、状況は流動的であり、一時受付停止や発給までの日数が多くかかることも考えられます。必要性の高い方は、直接連絡してみてください。
インドのeビザ(電子ビザ)の取得方法を徹底解説(2020年版)
この記事では、インドの「eビザ(電子ビザ)」の取得に必要なもの、取得手順、注意が必要な点について説明していきます。eビザは、5つのカテゴリーに分かれていますが、取得の要領はほぼ同じです。
このページの目次
eビザ(電子ビザ)の申請手順のうち、オンライン申請書への入力については、別のページに日本語訳と記入例を記載しています。
インドのeビザ(電子ビザ)と観光ビザ、ビザオンアライバル、どのビザを取るべきかについてはこちらをご覧ください。
2019年8月の条件緩和に伴い、eビザのe観光ビザは最長5年となり、観光ビザ並の内容になっています。ただし、陸路入国予定の方は依然として観光ビザを取得する必要があります。
2019年12月、筆者がムンバイ空港で試したところ、パスポート残存期間が5年未満でも5年のe観光ビザを取得できました。
eビザのWEBサイトの"Instructions for Applicant(申請者への指示)"には、「すでにeビザETAが発行された古いパスポートを持参した場合は新しいパスポート(筆者注:ETAのないもの)でも入国は許可されます。しかし、旅行者は古いパスポートに発行されたeビザを所持しなければなりません」とあります。
しかし!インドビザのルールは非常に更新が多いです。古いパスポートのeビザで入国したい、という場合、必ずe-Visaページの"Instructions for Applicant"で現在の状況を確認してくださいね。
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インドeビザ(電子ビザ)取得に必要なもの
eビザに必要なもの
- パスポート(入国日から6ヶ月以上の有効期間・2ページ以上の空白ページがあるもの)
- 申請料(日本人は25USドル+2.5%手数料)を決済できるクレジットカード(ビザ、マスター)
- メールアドレス
- 顔写真データ(規定あり)
- パスポートの指定ページのPDFデータ
- カテゴリーにより、さらに追加資料が必要(コース参加・ボランティア参加が目的の場合、主催機関からのレター、会議への招待状、病院からの手紙、名刺)
「パスポートの指定ページのPDFデータ」の詳細
- 名前、生年月日、国籍、有効期限などの個人情報が記載されたパスポートの写真ページ
- 全ての文字や顔写真が判読可能な、鮮明な書類であること
- ファイル形式はPDF、ファイルサイズは10KB~300KB。
スマートフォンで撮影した写真をPDFに変換してアップロードすればOKです。写真を撮影後、スマホでPDF化するか、写真をパソコンに送ってからWindowsならPDFプリント機能、Macなら「プレビュー」などを使ってPDFに変換できます。
ファイルサイズが大きすぎる場合は、写真の大きさを縮小してから変換します。
「顔写真データ」の詳細
- ファイル形式はJPEG、サイズは10KB~1MB
- 写真の縦横は同じ長さ、1辺350ピクセル以上
- 写真には顔がすべて入っている、正面を向いている、目が開いている
- フレームの中心に頭が来るように、髪の毛の上部からあごの先まで入っている
- 背景は白または無地の薄い色である
- 顔と背景に影がかかっていない
- 縁がない
- 最近の写真を使う。パスポートの写真を切り抜いてはいけない
こちらも、スマートフォンのセルフィー撮影+証明写真アプリを使って作った写真で申請すればOKです。
カテゴリーごとの追加資料の詳細
- ファイル形式はPDF、ファイルサイズは10KB~300KB。
- 英語で書かれていること
- e観光ビザで、コースやボランティア活動参加の場合は参加機関からのレターヘッドの入った手紙
- e会議ビザは会議への招待状
- e医療ビザは治療を受ける病院からのレターヘッドの入った手紙
- eビジネスビザは名刺(裏と表)のスキャン
名刺はスマートフォンで撮影した写真で問題ありませんが、他の書類は大きさによっては鮮明に撮影がしづらいかもしれません。
その際は、先方からPDFで送信してもらう、コンビニのスキャナーでスキャンすれば良いでしょう。
インドeビザ(電子ビザ)申請時に注意すること
eビザ申請時に注意すべきことは下記の通りです。
一般パスポート以外はeビザ対象外
eビザは自分の名前の一般パスポートのみが対象で、外交パスポートなどの一般以外のパスポートや家族のパスポートでは申請できません。
早めに準備(最低でも到着4日前)
eビザは全てのカテゴリーで到着4日前までに取得します。eビザは、書類不備で承認されないこともあり得ますので、4日前に限らず、早めに申請を済ませたいところです。
ただし、e医療ビザ(e-Medicalビザ)、e付添人ビザ(e-Medical Attendantビザ)、e会議ビザ(e-Conferenceビザ)は到着4日前までに申請した上、取得後120日以内に到着する必要があります。例えば9/1に申請すると、9/5~翌年1/2の間でインドに到着することができます。これらのビザは最初の到着日に有効期間がスタートします。
詐欺サイトに注意
インドのeビザの申請サイトにそっくりなフィッシング詐欺サイトが作られており、支払いをすると料金を騙し取られるようになっています。金額も非常に高額になっています。こうしたサイトで間違った手続きを行わないようにしましょう。 これが正しいアドレスです。
なお、インド政府関係のWEBサイトは、「gov.in」というドメインで統一されています。「gov.in」を使っていないサイトは怪しいと考えてください。
サポート窓口には期待できない
質問はビザサポートセンター(電話 +91–11–24300666) 、または indiatvoa@gov.inで受け付けています。ただし、電話はつながりにくいし、メールの方も自動返信。担当者からの返事は非常に遅いです。
インドのeビザ(電子ビザ)の準備・申請の手順
step
1必要なデータ、情報、クレジットカードを準備する
必要な写真などのデータ、情報、クレジットカード、パスポートを手元に準備します。
step
2オンラインで申請フォームに入力する
まずは、インドのeビザの公式ページを表示します。
メニューは下記の通りです。
- eビザ申請書例
- eビザ申請を開始する
- 途中から入力を続ける
- ビザ申請料を支払う・確認する、領収書を印刷する
- ビザ申請書を印刷する
- ビザの処理状況を確認(ETAの印刷)
- データをアップロードし直す
「(1)eビザ申請を開始する」から、新しい申請書の作成を始めます。
eビザのオンラインでの申請書の書き方と日本語訳については、こちらの記事をご覧ください。
step
3オンラインで写真、必要書類をアップロードする
申請書の記入を終えたら、写真のアップロード→書類のアップロードという順番で続きます。
申請一時IDがあれば、一旦終了して後でアップロードすることも可能です。
step
4入力内容の確認、支払い
入力内容の確認画面です。画面の下部の「Modify/Edit(修正・編集する)」で申請内容の入力画面に戻ります。「Verified and Continue(確認して続ける)」で次の画面に進みます。
「今すぐ支払う」を選ぶと、銀行の画面に遷移します。ここから先は銀行の責任で、問題が発生したら、銀行に問い合わせる必要があります。ワンタイムパスワードが使えます。
「後で支払う」を選んだ場合は、「申請ID」を使えば後で支払いができます。
この「申請ID」は、申請内容の入力に使っていた「申請一時ID」とは別のもので、この画面に表示されているものなので、新しくメモしておきます。
3回以上支払いに失敗すると、申請IDはブロックされ、新しい申請IDで申請フォームに入力しなおす必要があります。
旅行予定日の4日前までに支払いまで終える必要があります。申請料金はビザが承認されなかった場合にも返金されません。
申請料(日本のパスポート所持者は)25米国ドル(+カードの処理手数料2.5%)
申請料25米国ドルがかかり、カードの処理手数料2.5%も申請者持ちです。手数料は日本のパスポートは25ドル、 日本以外のパスポートの方はこのページ(公式サイトより)でチェックしてください。
決済にはVISAかマスターのクレジットカードを利用し、インドのSBIとAxisという2つの銀行が支払いの処理を行っています。どちらも使い勝手はさほど変わりません。
ビザ代金が引き落とされたのに支払い状況が未払いになっている場合は、(3)ビザ申請料を支払う・確認する、領収書を印刷するのページで確認します。
step
5ETA(電子旅行許可書)を印刷して、旅行に持参する
支払い後、すぐに「Status regarding e-Visa application id :(申請ID)」というメールが来ます。その後、大体24時間(公式には72時間)でビザ取得の可否を知らせるメールが来ます。承認された場合は、メール自体にETA(電子旅行許可書)の内容が記載されているので、それを印刷して持参します。WEBサイトのメニュー(5)ビザの処理状況を確認(ETAの印刷)から、ETAが”取得(Granted)”と表示されているのを確認し、PDFをダウンロードすることもできます。
インド入国の際には、入国管理官にETAを表示すると、パスポートにスタンプを押してもらえます。生体識別情報(指紋、顔写真など)が取得されます。インド滞在中は、印刷したETAを持ち歩きます。